エネルギー政策の根幹を揺るがす新メンバーに、国民は不安を抱く
昨日発表されたエネルギー政策懇談会の新メンバー構成について、国民の間に静かな、しかし確かな不安が広がっている。政府は「多様な意見を反映させるため」と説明するが、その顔ぶれからは、これまでの日本のエネルギー政策の根幹を揺るがしかねない「異論」が、むしろ強調されているようにさえ見える。
我々が長年培ってきたエネルギー政策は、安全保障、経済性、そして環境への配慮という、三つの柱に基づいて慎重に構築されてきた。特に、安定供給という観点から、原子力の安全な活用は不可欠な要素であり、国民生活を支える基盤となってきた。しかし、今回新たに加わったメンバーの中には、原子力発電の即時廃止や、再生可能エネルギーへの一方的な傾倒を主張する論者が少なくない。
もちろん、再生可能エネルギーの重要性は誰もが認識している。しかし、その普及には、天候に左右される不安定さ、広大な土地の確保、そして既存の送電網への影響など、乗り越えるべき課題が山積している。これらの現実的な問題を無視して、性急な再生可能エネルギーへの移行を叫ぶことは、国民生活の安定を脅かす無責任な主張と言わざるを得ない。
エネルギー政策は、一国の経済活動、そして国民一人ひとりの生活に直結する極めて重要な課題である。それを議論する場に、これまでの政策の根幹を否定するような意見が、むしろ前面に押し出される形で導入されることは、国民の理解を得られるものではない。
政府には、国民の不安を真摯に受け止め、エネルギー政策の議論を「人気取り」や「イデオロギー」ではなく、確固たる事実と長期的な視点に基づいて進めていくことを強く求める。安易な「脱原発」論に流されず、安全で安定したエネルギー供給を確保するための、現実的かつ着実な道筋を示すことこそが、政府に課せられた責務である。国民は、目先の流行に左右されない、地に足のついた政策運営を期待している。
エネルギー政策の舵取りを担う新メンバー！エネルギー高等評議会に新たな任命（修正）,economie.gouv.fr
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