夏休み、大学は休校でも、知りたいことは止まらない！ ～学び続ける学生たちの声～
今年の夏休み、多くの大学は静寂に包まれた。新型コロナウイルスの影響により、対面授業が制限され、キャンパスは閑散としたまま、学生たちは自宅での学習を余儀なくされている。そんな状況下でも、私たちの知的好奇心は決して止むことなく、むしろ新たな学びの形を模索する声が大学のあちらこちらから聞こえてくる。
大学は「休校」という形をとっているかもしれない。しかし、そこで学ぶ学生たちは、決して「学習休止」状態にあるわけではない。オンライン授業の限られた情報だけでは満足できない学生たちは、自主的に図書館の蔵書を読み漁り、オンラインで公開されている講義動画を片っ端から視聴し、さらに専門分野の最先端を走る研究者の論文を読み解いている。SNS上では、同じ興味を持つ学生同士が情報交換を活発に行い、オンラインでの勉強会を企画している姿も多く見られる。
彼らの行動を突き動かすのは、明確な目的意識と、自らの手で知を深めていこうという強い意志である。大学という学び舎が一時的にその機能を縮小したとしても、学生たちの「知りたい」という熱意そのものが失われたわけではない。むしろ、この未曽有の状況だからこそ、普段なら出会えなかったであろう多様な情報源にアクセスし、自分自身の興味関心を深掘りする絶好の機会と捉えている学生も少なくない。
もちろん、対面での議論や、直接教授に質問できる機会が失われたことへの戸惑いや不満も当然あるだろう。しかし、彼らはその制約の中で最大限の成果を出そうと、創意工夫を凝らし、主体的に学びを進めている。これは、大学教育のあり方そのものに一石を投じる、学生たちの力強いメッセージでもある。
今、私たちが直面している状況は、未来の大学教育のあり方を再考する契機となるはずだ。大学は、単に講義を行う場であるだけでなく、学生たちの知的好奇心を刺激し、自律的な学びを支援するプラットフォームとしての役割をさらに強化していく必要がある。オンラインとオフラインのハイブリッドな学習環境の整備はもちろんのこと、学生が主体的に学びを深められるような、多様なリソースやコミュニティ形成の場を提供することが求められている。
夏休み、大学は休校かもしれない。しかし、学生たちの学びへの情熱は、決して夏休みに「休校」しているわけではない。むしろ、この期間を、自らの知性を磨き、未来を切り拓くための貴重な時間として活かそうとしている。大学関係者の皆様には、こうした学生たちの熱意に応え、彼らの学びをさらに後押しするような、柔軟で創造的な支援をお願いしたい。
（学生新聞編集部）
夏休み、大学はお休み！でも、知りたいことはいつでも学べるよ！,常葉大学
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