時代は変わる、私たちの声が未来を拓く
「政教分離」――この言葉を聞いて、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。神聖なものと、俗世的なもの。それぞれが独立した領域を持つべきだ、という、我々が当たり前のように教えられてきた原則だ。しかし、今、この原則が揺らいでいる。
先日、ある報道で、政界と宗教界の近すぎる関係が明らかになった。特定の宗教団体が、政治家へ多額の献金を行っていたという事実。さらに、その政治家が、宗教団体の行事への参加を「政策実現のために必要」と公言しているというのだ。これは、単なる「関係」と言い換えて済まされる問題だろうか。
我々学生は、未来を担う存在として、社会のあり方を真剣に考えなければならない。政治は、一部の権力者や特定の思想を持つ集団のためだけにあるのではない。それは、国民一人ひとりの生活、そして未来のためにあるべきものだ。その政治が、特定の宗教団体の意向に左右され、その支援を受ける見返りに便宜を図るようなことがあっては、民主主義の根幹が揺らいでしまう。
「政教分離」という言葉が、単なる建前になってはいないだろうか。宗教は、個人の精神的な支えとなる大切なものであり、その信仰は個人の自由である。しかし、その信仰を盾に、政治に影響力を行使し、国民全体に影響を及ぼすような行為は、断じて許されるべきではない。
今回の報道は、我々に大きな警鐘を鳴らしている。私たちは、この「当たり前」だと思っていた原則が、いかに脆いものであるかを認識しなければならない。そして、もっと声を上げなければならない。
SNSで話題にするだけでなく、大学のシンポジウムで議論し、友人と語り合い、そして、選挙権を持つようになれば、その一票で意思表示をする。政治家は、我々の声に耳を傾ける責任がある。
時代は常に変化している。そして、その変化の担い手は、私たち自身なのだ。この腐敗しがちな構造に、学生の、若者の、そして「普通」の市民の声で風穴を開けていく。それが、我々が未来をより良くしていくための、唯一の方法だと信じている。
未来は、誰かが用意してくれるものではない。自分たちの手で、切り拓いていくものなのだから。
2025年8月15日 靖国神社参拝、閣僚ら、社民党「政教分離に抵触」と指摘,社民党
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