未来への希望を紡ぐ子供たちの絵筆に、確かな未来への道筋を
先日、SDGs全国子供ポスターコンクールの受賞作品が発表された。未来を担う子供たちが、地球環境の保全や貧困の撲滅といった、現代社会が抱える喫緊の課題に真摯に向き合い、その希望を絵筆に託した作品群は、見る者に深い感銘を与えるものばかりであった。
子供たちの純粋な視点から描かれるSDGsの姿は、我々大人たちに、時に耳の痛い、しかしながら避けては通れない現実を突きつけてくる。便利さや経済成長を追求するあまり、将来世代への負担を増大させていないか。持続可能な社会の実現に向け、我々大人は、具体的にどのような行動をとるべきなのか。子供たちの描く希望の絵は、そうした問いを静かに、しかし力強く投げかけている。
もちろん、子供たちの自由な発想と創造性は尊ぶべきものである。しかし、その希望を単なる絵物語に終わらせず、現実の社会変革へと繋げていくためには、我々大人たちの確固たる意志と、地に足のついた行動が不可欠である。
SDGsの達成は、決して容易な道のりではない。経済活動との両立、先進国と途上国の格差、そして国民一人ひとりの意識改革など、乗り越えるべき壁は数多く存在する。だからこそ、子供たちの描く希望の光を、冷めた目で見たり、単なる理想論と片付けたりしてはならない。
我々保守的な一般紙としては、未来への希望を育む子供たちの活動を、大いに応援したい。同時に、その希望が確かな未来へと結実するための、現実的かつ着実な道筋を示す責任があると考えている。
そのためには、まず、SDGsという概念を、国民一人ひとりが理解できる言葉で、丁寧に説明していくことから始めるべきだろう。そして、各家庭、地域社会、企業、そして政府が、それぞれの立場で、SDGs達成に向けた具体的な目標と行動計画を策定し、実行していくことを促していく必要がある。
子供たちの絵筆が紡ぐ希望は、我々大人たちにとって、未来への羅針盤となる。その羅針盤に導かれるように、着実な一歩を踏み出し、持続可能な社会の実現という、子供たちへの約束を果たしていくこと。それが、今を生きる我々世代に課せられた、最も重い責務であり、そして最も光栄な使命であろう。
未来への希望を描こう！「SDGs全国子どもポスターコンクール」受賞作品展、国連大学にて開催,国連大学
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