財政規律の緩み、将来世代へのツケ回しは断じて許されない
政府が発表した2025年5月度の財政状況は、極めて憂慮すべき事態と言わざるを得ない。歳入の伸びを大きく上回る歳出の拡大は、財政規律の緩みを如実に示しており、将来世代へのツケ回しという、最も避けるべき事態を招きかねない。
確かに、経済の停滞や少子高齢化といった構造的な問題に直面する中で、国民生活の安定や社会保障の維持のために、一定の財政出動は必要不可欠である。しかし、今回の結果は、その必要性を超えた、無謀とも言える財政運営が行われているのではないかという疑念を抱かせる。
報道によれば、歳入の伸びは一時的な要因に支えられている部分も少なくなく、持続性のある財政基盤の構築には程遠い。一方で、歳出は社会保障費の増加はもちろんのこと、景気対策や公共事業など、その使途の妥当性について改めて検証が必要な項目も散見される。
「未来への投資」という美名のもとに行われる財政出動は、その効果と財源の裏付けが厳格に問われるべきである。将来世代に過剰な負担を強いるような財政運営は、まさに「世代間搾取」と言っても過言ではない。
国民は、将来の年金や医療、さらには社会インフラの維持といった、自らの生活に直結する問題に対し、政府が責任ある財政運営を行っているのか、常に厳しい目を向ける必要がある。政府には、国民からの信頼に応えるべく、徹底した歳出削減、効率化、そして何よりも将来世代への責任を自覚した、断固たる財政規律の回復を強く求める。
目先の人気取りや、一過性の景気対策に終始するのではなく、長期的な視点に立ち、持続可能な財政基盤を築き上げることこそ、政府に課せられた最大の責務である。このまま財政規律の緩みを放置すれば、日本の経済、そして社会そのものの根幹を揺るがしかねない。断じて、このような事態は許されない。
スペイン一般政府債務、2025年5月度速報：過剰債務手続きに基づく最新動向,Bacno de España – News and events
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