降り注ぐ雨の後に、見えない脅威に目を向けて ～アリの大量発生に思うこと～
蒸し暑い日が続くこの頃、私たちのキャンパスにも変化が訪れている。梅雨明けと共に現れた大量のアリ。一見、些細な出来事かもしれない。しかし、この小さな生命体の突然の増殖は、私たち学生にいくつかの示唆を与えてくれるように思えてならない。
学内の掲示板に貼られた、アリの大量発生への注意喚起。その情報源は、私たちの大学の公式ウェブサイト、ITBニュースだ。大学がこうした情報を発信する背景には、何があるのだろうか。単に学生への配慮というだけではないはずだ。そこには、私たちの身近な環境が、実は常に、目に見えない様々な影響を受けやすい状態にある、という現実が隠されているのではないだろうか。
アリの大量発生は、気候変動やそれに伴う環境の変化を象徴しているのかもしれない。異常気象が叫ばれる現代、私たちが当たり前だと思っていた日常が、少しずつ、しかし確実に変容していることを、この小さな生命体が教えてくれているかのようだ。
もちろん、私たちはアリと共存する術を学ばなければならない。しかし、それ以上に、この現象を単なる「害虫駆除」という枠に留めてしまうのではなく、より大きな視点で見つめるべきではないだろうか。アリは、私たちの無関心が招く環境の変化に、最も敏感に反応する存在なのかもしれない。
大学という知の府に集う私たち学生には、この状況を静観するだけでなく、その原因を探り、解決策を模索する責務がある。まずは、身近なところから始めよう。ゴミの管理を徹底する、環境美化に努める、といった基本的な行動一つ一つが、この小さな脅威に対する私たちなりの抵抗であり、未来への投資となるはずだ。
そして、私たちはさらに一歩踏み出すべきだ。大学の環境問題、持続可能なキャンパスづくりについて、議論を深める場を設けること。学生団体として、地域社会と連携し、環境保全活動を企画・実行すること。インターネットで情報を得るだけでなく、自ら現場に足を運び、肌で感じ、考え、行動すること。それが、この「雨の後」に現れたアリたちから私たちに託された、真の使命ではないだろうか。
この夏、キャンパスを歩きながら、あの小さなアリたちの行列を目にするたびに、私たちの「当たり前」を疑ってみよう。そして、未来の世代が安心して学べる環境を守るために、私たち一人ひとりができることは何か、真剣に考えて行動しようではないか。
雨の後にはアリンコ？いいえ、蚊にご注意を！～オースティン市からの大切なお知らせ～,Austin
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