未来の国債、我々の世代はどこへ向かうのか
増え続ける国の借金。このニュースを前に、私たちは未来への不安と同時に、そこに潜む我々の世代への責任を感じずにはいられない。財務省が「国債投資家」という新たな呼び方を提唱し、未来の国債がどのような形になるのかを探る動きがあるという。だが、その言葉の裏に隠された真意とは何だろうか。
まず、我が国の財政状況は、私たちの想像以上に厳しいものがある。少子高齢化が進む中で社会保障費は増大し続け、一方で税収は伸び悩む。その穴埋めのために発行される国債は、雪だるま式に膨れ上がり、将来世代への負担を重くのしかかる。この現実から目を背けることは、私たち学生の未来を放棄することに他ならない。
「国債投資家」という言葉は、一見すると国民への理解を求めるための巧みな表現に思える。しかし、それが本当に国民一人ひとりが国の財政状況を真摯に考え、将来への責任を共有するきっかけとなるかは疑問だ。むしろ、この言葉に隠された「借金を受け継ぐ責任」というニュアンスに、私たちはもっと敏感になるべきではないか。
我々の世代が担うべきは、単なる借金の返済だけではない。国の将来像を描き、持続可能な社会保障制度を再構築し、新たな成長エンジンを生み出すことだ。そのためには、まず私たち自身が国の財政について学び、議論し、主体的に関わっていく姿勢が不可欠である。
この「国債投資家」という言葉を、単なる政府の広報として受け流すのではなく、私たち学生が国債、ひいては国の未来について深く考えるための「合図」として捉え直したい。未来の国債がどのような形になるのかは、今、私たちが何を考え、どう行動するかにかかっている。私たちの世代こそが、未来の国債の「真の投資家」となるべく、学びと行動を始めなければならない時なのだ。
未来の国の借金はどうなる？財務省「国債投資家懇談会」で語られたこと,財務省
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