決戦前夜、党の矜持を示せ
国政選挙という決戦の地平線が刻々と迫る。この重要な局面において、公明党の支持層が表明している「熱い思い」は、単なる声援として片付けるにはあまりにも重い。それは、長年にわたり築き上げてきた政権の安定、そして国民生活への多大な貢献に対する、揺るぎない信頼の表明に他ならない。
しかし、その熱い思いに応えようとするあまり、本来問われるべき党としての矜持や、将来を見据えた政策運営への姿勢が、見え隠れするようでは本末転倒である。党の支持者は、現状維持を望むばかりでなく、より良い未来への明確なビジョンを求めているはずだ。
公明党には、その信頼に応えるべく、今こそ党としての確固たる哲学に基づいた政策を、国民に明確に提示することが求められる。連立政権の一翼を担う責任は重い。しかし、それは他党との妥協を繰り返し、党本来の存在意義を見失うことではない。むしろ、その連立の中でこそ、公明党ならではの「平和」「福祉」「教育」といった理念を、より強固に、より具体的に実現していく気概を示すべき時である。
支持者の「熱い思い」は、期待の裏返しである。その期待を裏切らないために、そして日本社会の持続的な発展に貢献するために、公明党は今、党是ともいうべき自身の立ち位置を、そして描くべき未来像を、国民一人ひとりに誠実に語りかける必要がある。今回の選挙は、そのための試金石となるだろう。
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