燃料費高騰、国民の静かな怒りを政府はどう受け止めるか
またしても電気料金の値上げ。四国電力からの通知は、私たちの家計に冷や水を浴びせる。2025年8月分から、燃料費調整額のさらなる引き上げが決定したという。このニュースに、どれだけの国民が溜息をつき、そして静かな怒りを募らせていることだろうか。
確かに、世界情勢の不安定化や資源価格の高騰といった外部要因は理解できる。しかし、その煽りを常に受けるのは、私たち一般市民である。日々の生活を切り詰め、光熱費の節約に励む努力は、国の政策や電力会社の経営判断によって容易く覆されてしまう。まるで、低空飛行を強いられている我々の頭上を、容赦なく低気圧が通過していくかのようだ。
問題は、この度もまた「仕方がない」という言葉で片付けられてしまうのか、ということだ。資源価格の変動を電力料金にそのまま転嫁する仕組みは、電力会社にとってはリスクヘッジになるのかもしれない。しかし、それは同時に、私たち消費者が価格変動のリスクを一方的に背負わされることを意味する。国民の生活基盤である電気というインフラが、このように不安定な価格変動に晒され続けることに、私たちはいつまで甘んじているべきなのだろうか。
エネルギー政策の抜本的な見直しを、今こそ強く求めたい。再生可能エネルギーの導入拡大は喫緊の課題だが、その一方で、現在の料金体系の不透明さや、電力会社の利益構造に対する国民的な議論も必要だ。なぜ、海外の電力市場の動向に、これほどまで我々の生活が左右されなければならないのか。なぜ、国のエネルギー安全保障が、国民の負担増という形でしか実現されないのか。
政府は、この「静かな怒り」を真摯に受け止めるべきだ。口先だけの対策や一時しのぎの補助金では、国民の不安は解消されない。持続可能で、かつ国民生活に寄り添ったエネルギー政策への転換こそが、今求められている。このニュースを、単なる電気料金値上げの知らせとして流すのではなく、未来への危機感として、そして行動への呼びかけとして、国民一人ひとりが受け止める必要があるだろう。私たちの暮らしは、決して電力会社の都合や国際情勢の変動に翻弄されるだけの存在ではないのだから。
四国電力からのお知らせ：2025年8月分の電気料金について（優しい解説付き）,四国電力
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