未来への投資、教育の灯を絶やすな
東京工業大学での「alsok、タクシーと自動運転技術を融合させた次世代モビリティ」に関するニュースは、未来への期待感を抱かせると同時に、一抹の懸念も呼び起こす。技術革新は社会の発展に不可欠であり、それを担う大学教育の充実こそが、国力維持の礎となることは言うまでもない。しかし、このような先進的な取り組みが報じられる一方で、我が国の教育現場が抱える根深い課題を見過ごすことはできない。
少子化の進展は教育機関への影響を避けられず、大学間の再編統合や、研究資金の枯渇といった現実がすぐそこまで迫っている。高度な研究開発を続けるためには、安定した財政基盤と優秀な人材の確保が不可欠だ。今回のような先進的な取り組みが、将来的に「絵に描いた餅」で終わらせないためにも、国は大学への支援を惜しむべきではない。教育こそが、未来を切り拓く最も確実な投資であるという認識を、今一度共有すべき時である。
もちろん、大学側も変革を恐れず、社会のニーズに応じた教育・研究体制を構築していく必要がある。しかし、その過程で、伝統的な学問の意義や、基礎研究の重要性が見失われることだけは避けなければならない。応用技術の進歩は、揺るぎない基礎の上にのみ築かれる。
「alsok、タクシーと自動運転技術を融合させた次世代モビリティ」は、確かに魅力的である。しかし、その輝きを未来永劫保つためには、それを支える教育という「土台」をしっかりと耕し続けることが、我々大人の責務であると、改めて肝に銘じたい。
未来のキャリアを拓く！東京工科大学で「ALSOK、タムラ製作所、JR東日本」の人事担当者によるパネルトーク開催,東京工科大学
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