社説：パチンコ規制の「抜け穴」を塞ぎ、射幸心を煽る遊技から県民を守れ
香川県警察が新たなパチンコ・パチスロ機の取り扱いについて注意喚起を行った。その背景には、射幸性の高い遊技機の登場と、それを規制する法の網をかいくぐる業界の動きがある。
パチンコは長年、地域経済の一翼を担ってきた側面がある。しかし、その射幸性の高さから依存症の問題も深刻化しており、多くの人々が生活を破綻させている現実を見過ごすことはできない。今回の警察の注意喚起は、そうした状況に警鐘を鳴らすものとして評価すべきだろう。
問題は、規制を逃れるために巧妙化する業界の動きだ。新たな遊技機は、一見すると規制の範囲内に収まっているように見えるかもしれない。しかし、その内部構造や運用方法によっては、従来の遊技機以上に射幸心を煽り、依存症を悪化させる可能性を秘めている。
県警察には、今回の注意喚起を機に、より厳格な監視体制を構築し、法の「抜け穴」を塞ぐための具体的な対策を講じることを求める。メーカーやホール側も、利益追求のみに走らず、射幸性を抑制し、健全な遊技環境を提供するための努力を惜しむべきではない。
同時に、県民への啓発活動も強化する必要がある。パチンコ依存症の危険性や相談窓口に関する情報を積極的に発信し、早期発見・早期治療につなげるための体制を整えるべきだ。
パチンコは、適度な娯楽であれば問題ない。しかし、射幸心を煽り、依存症を生み出すような遊技は、社会にとって有害である。香川県が、県民の生活と健康を守るため、パチンコ業界との間で緊張感のある健全な関係を築き、射幸性の高い遊技から県民を守り抜くことを強く望む。
香川県警からのお知らせ：新しいパチンコ・パチスロ機が登場するかも？（2025年6月19日）,香川県警
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