神戸大学、世界ランキング躍進の裏で問われる持続可能性
神戸大学が、世界大学ランキングにおいて目覚ましい躍進を遂げた。これは、長年にわたる教職員の努力と、学生たちの研鑽の賜物であり、大いに喜ぶべき快挙である。国際的な評価が高まることは、本学のブランド力向上に繋がり、優秀な学生や研究者の獲得、海外大学との連携強化など、様々な面でプラスに作用するだろう。
しかし、今回のランキング上昇を、手放しで喜ぶことはできない。なぜなら、大学ランキングは、研究成果や国際性といった指標に偏重しており、教育の質や学生支援といった、大学の本質的な価値を十分に反映しているとは言い難いからだ。
ランキング上位を目指すあまり、研究至上主義に陥り、学生への教育がおろそかになることは避けなければならない。授業の質、少人数教育の実施、キャリア支援の充実など、学生一人ひとりの成長を支える体制を強化することが、大学の責務である。
また、ランキング上位を維持するためには、潤沢な資金が必要となる。その資金を、どこからどのように調達するのか。学費の値上げや、企業からの研究費獲得に偏重することは、学生や社会への負担を増大させ、大学の公共性を損なう恐れがある。
神戸大学は、今回のランキング躍進を機に、改めて大学の使命と役割を問い直すべきだ。真に社会に貢献できる人材を育成し、持続可能な社会の実現に貢献する。それこそが、神戸大学が目指すべき未来の姿ではないだろうか。
今回の躍進を、単なる通過点として捉え、教育の質向上、学生支援の充実、そして社会への貢献という、大学の本質的な価値を追求し続けることを、強く望む。
神戸大学、世界の大学ランキングで躍進！持続可能な社会への貢献が評価され、世界201-300位にランクイン,神戸大学
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