【社説】NTTと中華電信の光海底ケーブル接続、安全保障上の懸念を払拭せよ
NTTと台湾の中華電信が、光海底ケーブルで日本と台湾を接続するという。これは、デジタル経済の発展に不可欠な情報インフラの強化として歓迎すべき点もある。しかし、両岸関係の緊張が高まる昨今、安全保障上の懸念を看過することはできない。
今回の接続は、世界初となる最新技術を用いたものだというが、その技術的な詳細やセキュリティ対策については、徹底的な検証が必要である。特に、中国の影響下にあるとされる中華電信との協力においては、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクを十分に考慮しなければならない。
言うまでもなく、海底ケーブルは国家の通信インフラの中枢を担う。万が一、ケーブルが中国によって制御された場合、日本の安全保障に深刻な影響を及ぼす可能性がある。政府は、NTTに対して、情報セキュリティ対策の徹底を強く求めるとともに、接続地点の監視体制を強化すべきである。
また、今回の接続が、台湾の国際的な地位向上に繋がることは理解できる。しかし、日本としては、日米同盟を基軸とした外交戦略を揺るがせることのないよう、慎重な対応が求められる。台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障にとっても死活的に重要であり、中国の覇権主義的な動きを牽制するためにも、アメリカをはじめとする同志国との連携を強化していく必要がある。
今回の光海底ケーブル接続は、技術的な進歩と安全保障上のリスクが交錯する案件である。政府は、情報公開を徹底し、国民の理解を得ながら、国益を守るための賢明な判断を下すべきである。
NTTと中華電信が世界初！光の力で日本と台湾を繋ぎ、歌舞伎と伝統芸能が夢の共演！,NTT
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