【社説】レジリエントな都市へ、大阪公立大学の挑戦に期待する
大阪公立大学が「レジリエントな都市（まち）」をテーマに研究・人材育成拠点を設立するという。頻発する自然災害や感染症、そして気候変動といった、現代社会が直面する複合的な危機に対し、都市がいかに強靭であるべきか、その探求に乗り出すというニュースは、私たち学生にとっても他人事ではない。
近年、私たちの生活は、異常気象による災害、パンデミック、そして世界情勢の不安定化といった、予測不能な事態に度々見舞われている。これらの危機は、都市の機能だけでなく、私たちの生活基盤、そして未来への希望をも揺るがす。だからこそ、都市のレジリエンス（回復力）を高めることは、喫緊の課題と言えるだろう。
大阪公立大学の取り組みは、単なる防災対策に留まらない、より包括的な視点を持つ点が評価できる。技術開発だけでなく、社会システムの構築、そして地域住民の意識向上まで視野に入れているという。レジリエンスは、ハード面だけでなく、ソフト面、そして人々の意識によって支えられるものだからだ。
特に注目したいのは、地域社会との連携を重視する点だ。レジリエンスは、地域ごとの特性や課題を踏まえ、地域住民のニーズに応じたものでなければ意味がない。大学が地域社会と密接に連携し、共に学び、共に解決策を探る姿勢は、私たち学生にとっても貴重な学びの機会となるだろう。
私たち学生は、この拠点の活動に積極的に関わり、主体的に学び、貢献していくべきだ。講義や研究活動を通じて専門知識を深めるだけでなく、地域社会との交流を通じて、現場の課題やニーズを肌で感じることが重要だ。そして、自分たちが将来、どのような形でレジリエントな社会の実現に貢献できるのか、真剣に考える必要がある。
大阪公立大学の挑戦は、大阪の都市の未来だけでなく、日本全体の、そして世界の都市の未来を切り拓く可能性を秘めている。私たち学生は、その一翼を担う存在として、大いに期待し、積極的に行動していくことを誓う。
大阪公立大学が「レジリエントな都市（まち）」をテーマにしたフォーラムを開催！未来の街づくりを一緒に考えよう, 大阪公立大学
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