社説：競馬と祝祭の狭間 – 「非日常」消費の先に何を見るか
ゴールデンウィークを迎え、JRAネット予約の宣伝が賑やかだ。手軽に競馬を楽しめる時代になったのは喜ばしい。しかし、国民的祝日とギャンブルが密接に結びつく現状に、私たちは立ち止まって考える必要がある。
競馬は、経済効果を生む娯楽として一定の役割を果たしている。だが、その裏には射幸心を煽り、依存症を生み出すリスクも潜む。特に、普段競馬に馴染みのない人々が、休暇の「非日常」を求めて安易に手を出すケースは懸念される。
政府は、ギャンブル依存症対策を強化していると言うが、その実効性は十分とは言えない。安易な「非日常」消費を煽るのではなく、祝日の本質的な意味を再認識し、国民がより健全な過ごし方を選択できる社会を構築すべきだ。
ゴールデンウィークは、家族や友人と過ごしたり、自己研鑽に励んだり、社会貢献活動に参加したりする絶好の機会である。競馬も選択肢の一つではあるが、それはあくまで個人の責任において節度を持って楽しむべきものだ。
JRAは、収益の一部を社会貢献に充てていると主張する。しかし、その貢献は、ギャンブル依存症によって生み出される社会問題の解決に十分寄与しているだろうか。より積極的な依存症対策への投資、そして競馬の本質的な魅力を伝える努力こそが求められる。
私たちは、ゴールデンウィークを単なる消費の季節として捉えるのではなく、自己を見つめ直し、社会とのつながりを深める機会とすべきだ。競馬はその手段の一つに過ぎず、過度な依存は自己の破滅を招きかねない。
政府、JRA、そして私たち国民一人ひとりが、競馬と祝祭の関係性を改めて見つめ直し、より健全で豊かな社会の実現に向けて努力する必要がある。
ゴールデンウィークも競馬を楽しもう！JRAネット馬券で地方競馬が買える！ただし、ちょっと注意も必要だよ, 日本中央競馬会
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