加藤財務大臣の「下がり」発言を憂慮する
加藤勝信財務大臣兼内閣府特命担当大臣が、物価高対策に関する発言の中で「下がり」という言葉を使ったことが物議を醸している。言葉の綾と捉える向きもあるかもしれないが、国民生活に直結する問題について、政府高官が軽率とも取れる表現を用いることは、国民の信頼を損なう行為と言わざるを得ない。
昨今の物価高騰は、エネルギー価格の高騰や円安など複合的な要因が絡み合い、国民生活を圧迫している。政府はこれまで、様々な対策を講じてきたと説明するが、国民の実感としては十分とは言えないだろう。そのような状況下で、財務大臣が「下がり」という曖昧な言葉を使うことは、国民の不安を煽り、政府への不信感を増幅させることに繋がりかねない。
政府は、物価高対策を最重要課題の一つとして掲げている。であるならば、そのトップに立つ財務大臣は、言葉の一つ一つに重みを持つべきだ。具体的な政策目標や達成時期を示すとともに、国民に対して丁寧な説明を尽くすことが求められる。
今回の「下がり」発言は、政府全体の危機意識の欠如を示すものではないか。政府は、今回の事態を真摯に受け止め、国民の信頼回復に努めるべきである。そのためには、物価高対策の具体策を早急に提示するとともに、政府関係者一人ひとりが、国民の声に耳を傾け、責任ある言動を心がけることが不可欠である。
今こそ、政府は国民の声に真摯に耳を傾け、具体的な成果を示すことで、信頼を取り戻す努力をすべきである。
加藤財務大臣兼内閣府特命担当大臣ぶら下がり記者会見の概要（令和７年４月７日）について掲載しました。, 金融庁
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