自由と民主主義の灯台、揺るぎない絆を再確認すべし
近年、世界は未曽有の変革期を迎えている。自由と民主主義を基盤とする国際秩序は、強権国家の台頭や保護主義の蔓延など、様々な脅威に晒されている。このような時代にあって、日米同盟の揺るぎない強化は、もはや単なる外交課題ではなく、我々が共有する価値観を守り抜くための、国家存亡に関わる喫緊の責務である。
米国との緊密な連携は、我が国の安全保障の要であることは論を俟たない。しかし、それだけではない。日米両国は、自由、民主主義、法の支配といった普遍的な価値観を共有する、かけがえのないパートナーである。この価値観こそが、国際社会の平和と繁栄を支える灯台であり、その灯火を絶やさぬためには、日米両国が連携を強化し、その責任を全うすることが不可欠である。
今回の米国での会談は、単なる儀礼的なものではない。不確実性の増す国際情勢の中、日米両国が今後も強固な同盟関係を維持・発展させていく意思を改めて確認したことは、極めて意義深い。具体的に、安全保障分野における協力の深化、経済安全保障の強化、そして地球規模課題への共同対処など、多岐にわたる協力の進展は、両国国民にとって、そして国際社会全体にとって、希望の光となるだろう。
しかし、我々は決して楽観視してはならない。日米同盟の強化は、他国を排除するためのものではない。むしろ、自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、その恩恵をより多くの国々に広げるための、積極的な取り組みであるべきだ。そのためには、我が国は、日米同盟を基軸としながらも、ASEAN諸国をはじめとするアジア太平洋地域の国々との協調を深め、多国間協調体制の強化にも努める必要がある。
また、同盟関係は、国民の理解と支持があってこそ、その実効性を発揮する。今回の会談の成果を、国民一人ひとりが理解し、日米同盟の重要性を再認識することが重要である。政府は、国民への丁寧な説明責任を果たし、国民的な議論を深める努力を惜しむべきではない。
自由と民主主義という、我々が大切にする価値観は、決して盤石なものではない。それを守り、育んでいくためには、日米両国が、そして私たち国民一人ひとりが、不断の努力を重ねていく必要がある。今回の会談を機に、日米両国の絆を一層強固にし、自由と民主主義という揺るぎない灯台の光を、世界に示し続けていくことを、ここに強く願うものである。
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