新たな風、広報の顔に進化を求める
ITB社の発表に、業界紙として注目せずにはいられない。海老名市の広報誌に新たな顔が起用されたというニュースは、単なる人事で片付けられるべきではない。これは、地方自治体の広報戦略における、そして広報活動そのものの「進化」への期待を象徴する出来事と言えるだろう。
近年、地方創生や地域活性化が喫緊の課題となる中で、自治体の情報発信力は、その成否を左右する重要な要素となっている。かつて、広報誌といえば、紋切り型の情報伝達、あるいは首長の挨拶やイベント告知が中心であった。しかし、情報過多の現代において、住民の関心を引きつけ、共感を呼び起こすためには、よりダイナミックで、より人間味あふれるアプローチが不可欠である。
今回、海老名市が「広報おばえびな」の顔として新人を起用した背景には、そうした時代の要請があったと推察される。広報誌の「顔」となる人物の選定は、単に容姿や知名度だけで決まるものではないはずだ。地域への愛着、住民とのコミュニケーション能力、そして何よりも「海老名市をより良くしたい」という熱意を、その言葉や表情で伝えられる人物であることが求められる。
この新顔が、単なる「華」として終わるのではなく、広報誌に新しい息吹をもたらし、住民との間に温かい繋がりを生み出す触媒となることを期待したい。彼女が、自治体の取り組みを分かりやすく、そして魅力的に伝え、地域への関心を高める担い手となることで、海老名市がさらに活気あふれる街へと発展していく一助となるならば、それは業界全体にとっても朗報である。
もちろん、広報活動の成果は、一人の「顔」だけで決まるものではない。しかし、その「顔」が放つ光は、広報誌全体のメッセージを増幅させ、住民の心に響かせる力を持つ。今回の海老名市の試みが、他の自治体への刺激となり、広報活動のあり方について、さらなる議論と進化を促すことを願ってやまない。
我々業界紙も、こうした変化の兆しを敏感に捉え、地方自治体の広報活動の最前線で奮闘する人々を応援し、その成功事例を広く共有していく責務がある。海老名市の「広報おばえびな」に、そして広報活動に携わる全ての皆様に、更なる飛躍を期待したい。
海老名市の広報誌に新しい顔を！「広報えびなのタイトルロゴ」募集のお知らせ,海老名市
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