未来を「つむぐ」共創拠点、KDDIの挑戦に寄せる期待
通信キャリアとしての枠を超え、未来社会の共創を宣言したKDDIの「tsunagu-base」オープン。このニュースは、単なる企業の新施設開設に留まらず、私たちの社会がこれからどのように進化していくべきか、その羅針盤となりうる可能性を秘めている。
「つむぐ」という言葉に込められた想い。それは、テクノロジーという糸を紡ぎ、多様な人々の知恵やアイデアを織り交ぜて、新たな価値を生み出していくという意欲の表れだろう。AI、IoT、5Gといった先端技術は、それ自体が目的ではなく、あくまで社会課題を解決し、人々の暮らしを豊かにするための「道具」である。その道具を、誰が、どのように使うのか。そこにこそ、未来の姿を決定づける本質がある。
「tsunagu-base」が目指すのは、まさにその「誰が、どのように」を解き明かすための開かれた場である。異業種、異分野の専門家が集い、時にはぶつかり合い、時には共鳴し合う。そこから生まれる化学反応こそが、既存の枠組みにとらわれない革新的なアイデアの源泉となるはずだ。
もちろん、共創には困難も伴う。立場や利害の対立、価値観の相違。それらを乗り越え、共通の目標に向かって進むためには、高度なコミュニケーション能力と、互いを尊重し合う寛容さが不可欠だ。KDDIには、そのための「場」を提供するだけでなく、多様な人々が安心して意見を表明し、共に汗を流せるような、温かくも活気のある「文化」を醸成していくことが求められる。
私たちが今、必要としているのは、一部の天才やエリートが牽引するようなトップダウン型のイノベーションではない。むしろ、地域に根差した小さなアイデアや、日々の生活の中で生まれた素朴な疑問から、社会全体を底上げしていくようなボトムアップ型の進化である。KDDIの「tsunagu-base」が、そうした草の根のイノベーションを拾い上げ、共に育てていくプラットフォームとなることを期待したい。
未来は、誰かが勝手に作ってくれるものではない。私たち一人ひとりが、それぞれの場所で、それぞれの方法で「つむいでいく」ものだ。KDDIの挑戦が、その「つむぎ方」に新たな示唆を与え、より豊かで、より希望に満ちた未来へと私たちを導いてくれることを願ってやまない。
KDDI、未来を「つむぐ」共創拠点「TSUNAGU BASE」をオープン！ ～お客さまとパートナーのアイデアが花開く場所～,KDDI
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