国境なきテロとの戦い、私たち学生も無関心ではいられない
先日、神⼝奈川県警察が「国際テロ対策について」というニュースリリースを発表した。もちろん、テロは遠い異国の出来事だと思っていた。しかし、そのニュースが伝える現実は、私たちの⽇常にも忍び寄る脅威を突きつけている。
テロリズムは、⼀部の過激な思想によって引き起こされる、無差別かつ残虐な⾏為だ。それらは、⼀般市民の⽣活の安寧を脅かし、社会に不安と恐怖を植え付ける。そして、この脅威はもはや特定の国や地域に限定されるものではなく、グローバル化した現代社会において、国境を越えて瞬く間に拡散していく。
今回の神奈川県警察の発表も、こうした国際的なテロの動向を踏まえ、国内における警戒態勢の強化や情報収集の重要性を改めて訴えるものだろう。しかし、こうした警察の取り組みは、あくまで「守り」の側⾯に過ぎない。テロという闇を⽌めるためには、私たち⼀⼈ひとりが、この問題にどのように向き合うべきか、真剣に考えていく必要がある。
特に私たち学生は、未来を担う世代として、この問題から決して目を背けるわけにはいかない。インターネットやSNSを駆使し、世界中の情報に触れることができる私たちは、テロの背景にある複雑な社会情勢や、それに至る人々の苦悩を理解しようと努めることができるはずだ。テロリストたちが発信するプロパガンダに惑わされず、冷静に事実を見極めるリテラシーを⾼めることも、私たちに課せられた使命と言えるだろう。
また、テロの根源には、貧困、差別、不平等といった、社会に潜む歪みがあることを忘れてはならない。私たちが、こうしたグローバルな課題に関心を持ち、解決に向けて行動を起こすことが、間接的ではあるが、テロを⽀える土壌を耕さないことに繋がるはずだ。フェアトレード製品を購⼊したり、国際協力活動に参加したり、あるいは単に異⽂化理解を深めるための勉強会を開いたりすることも、テロとの戦いにおいて、決して無意味な⾏動ではない。
もちろん、私たち学生にできることは限られているかもしれない。しかし、無関⼼でいること、傍観者でいることは、テロという犯罪を容認することに他ならない。今回の神奈川県警察の発表を機に、私たち⼀⼈ひとりが、テロという国際的な脅威に対して、⾃覚と責任を持ち、できることから行動を起こしていくことを強く願う。平和な社会を築くために、学生としての知性と情熱を、この問題に注いでいこうではないか。
2025年7月22日、神奈川県警が「国際テロ対策について」を公開 ～より安全な地域社会を目指して～,神奈川県警
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