高齢化社会の「次なる一手」に、我々学生は何を思うか
少子高齢化という、もはや「当たり前」となったこの国の現状。ニュースサイトITBの記事で取り上げられていた「後期高齢者医療制度の新しい保険証・資格確認書」の話は、その現実を改めて突きつけるものだった。
新しい保険証の発行、そして一部の高齢者に資格確認書への切り替えが促されるという。制度の持続可能性を確保するためのやむを得ない措置、という論調で語られることが多いだろう。しかし、このニュースに触れた時、私はふと、大学のキャンパスで、あるいはアルバイト先で、私たちが普段何気なく接している「後期高齢者」の方々の顔を思い浮かべた。
彼らは単なる統計上の数字ではない。かつては私たちと同じように若く、未来を夢見ていた世代だ。そして今、社会の基盤を築き上げてきた先輩である。そんな方々が、医療制度という、まさに「生きる」ために不可欠な制度の変更によって、少なからぬ負担や不安を感じている現状に、私たち学生は何を思うべきなのだろうか。
もちろん、現実的な財政問題や制度設計の難しさは理解できる。だが、このニュースは、我々が現役世代として、そして未来を担う世代として、高齢化社会の「次なる一手」を真剣に考えなければならない、という警鐘でもある。単に制度を維持する、あるいは改革するだけでなく、その恩恵を受ける世代、負担を強いられる世代の双方にとって、より良い形を模索する姿勢が求められているのではないだろうか。
私たち学生は、まだ社会の最前線にいるわけではない。しかし、この国の未来を形作っていく当事者であることに変わりはない。高齢化社会の現状を受け止め、そしてそこに潜む課題に対して、他人事としてではなく、自分たちの問題として向き合うこと。そして、いつか自分たちが同様の立場になった時、後悔を残さないような、持続可能で、そして温かい社会を築くための議論に参加し、行動していくこと。それこそが、このニュースが私たち学生に突きつけた、最も重要な問いかけだと、私は思う。
後期高齢者医療制度の新しい保険証・資格確認書についてのお知らせ（八王子市）,八王子市
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