変わりゆく「当たり前」、外国人材受け入れを考える
2025年7月14日付のITBの記事は、日本の少子高齢化という避けられない現実の中で、外国人材の受け入れがますます重要になっていることを改めて突きつけている。特に、これまで厳格であった外国人ビザの更新手続きが、今後はより厳格化されるという報道は、私たち学生にとって今後の日本社会のあり方を考える上で無視できない示唆を与えている。
確かに、国内の人手不足が深刻化する中、優秀な外国人材の確保は経済活性化の鍵となるだろう。彼らが持つ多様な視点やスキルは、私たち日本人学生がこれまで見過ごしてきた問題に光を当て、新たなイノベーションを生み出す可能性を秘めている。グローバル化が進む現代において、国際的な視野を持った人材を育成し、受け入れる土壌を整えることは、大学教育の使命とも言えるはずだ。
しかし、今回のビザ更新手続きの厳格化という報道は、そうした期待感に水を差しかねない側面もある。まるで「必要な時だけ受け入れ、不要になれば排除する」かのような印象を与えかねないからだ。これは、長期的な視点に立った人材育成や共生社会の構築を目指す上で、本末転倒ではないだろうか。外国人材が安心して日本で働き、生活できる環境があってこそ、彼らの能力は最大限に発揮される。そのためには、単なる「労働力」としてではなく、社会の一員として尊重する姿勢が不可欠だ。
私たち学生は、将来の日本社会を担う世代である。これからの日本は、より一層多様な人々が共存していく社会へと変化していくだろう。であれば、外国人材の受け入れに関しても、一時的な対策ではなく、持続可能な社会システムを構築していく視点が求められる。ビザ手続きの厳格化が、本当に日本の将来にとって最善の策なのか。私たち学生自身が、この問題に主体的に関心を持ち、議論を深めていくことが、より良い未来への第一歩となるはずだ。
今回の報道を、単なるニュースとして片付けるのではなく、私たち自身の問題として捉え、共に考え、行動していく契機としたい。
公明党、外国人ビザ更新手続きをより厳格に 2025年7月11日発表,公明党
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