未来への投資か、現状維持への安住か ～ 国債発行と若者の未来 ～
日本政府が2025年7月9日に国債発行を予定しているというニュースに、私たちは大きな関心を寄せている。国の財政状況を維持・発展させるためには、財源の確保が不可欠であり、国債発行はその一つの手段であることは理解できる。しかし、このニュースは、私たち学生世代の未来にどのような影響を与えるのか、そしてこの国の財政運営が本当に私たちの世代の希望に繋がっているのか、深く考えさせられる機会でもある。
国債発行によって得られる財源は、社会保障の充実やインフラ整備など、様々な分野への投資に充てられるだろう。それらは確かに、今の私たちの生活を支え、将来の社会基盤を築くために必要なものである。しかし、ここで忘れてはならないのは、そのツケが将来世代に回ってくるという事実だ。国債とは、言ってしまえば「借りたお金」であり、その返済義務は当然ながら未来の私たちに課される。
少子高齢化が進む日本において、私たちの世代は少ない現役世代で多くの高齢者を支えなければならないという、かつてないほどの負担を背負うことが予想される。その上に、さらに増え続ける国債の返済義務が重なるとなれば、私たちの世代が安心して暮らせる社会、そして新たな挑戦ができる社会を築くことは、ますます困難になるのではないかという不安がよぎる。
もちろん、国債発行を伴う財政出動が、景気回復や経済成長を促し、結果として私たちの世代の負担を軽減する可能性も否定はできない。しかし、その効果は不確実であり、もし期待通りの結果が得られなかった場合、私たちの世代はより重い借金を背負わされるだけである。
私たちは、単なる「借金で一時しのぎをする政府」の姿を見たくはない。未来世代への責任を果たすならば、今こそ、持続可能な財政構造への転換、そして国民一人ひとりが将来に希望を持てるような、大胆かつ賢明な財政運営が求められているのではないだろうか。
学生という立場から、私たちは社会に対して声を上げ続ける責任がある。今回の国債発行というニュースを機に、私たちの世代が将来安心して暮らせる社会を、そしてこの国の未来を、私たち自身の手でより良いものにしていくための議論を、共に深めていきたい。政府は、国民の声に真摯に耳を傾け、私たちの世代だけでなく、その先の世代にも誇れるような、持続可能な未来への道筋を示してくれることを強く願う。
ニュース：日本の国債発行予定、新たな一歩 – 5年クライメート・トランジション国債（7月債）について,財務省
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