飲酒運転撲滅へ、大学の意識改革を促す
「信頼と安心」――。私たちは、日本郵便という巨大組織が持つこのイメージに、普段どれだけ無意識に寄りかかっているだろうか。しかし、先日報じられた日本郵便社員による5月の飲酒運転・危険運転発覚というニュースは、その揺るぎないはずの基盤に、暗い影を落とした。学生の生活においても、飲酒運転は決して他人事ではない。大学生活は自由な時間が増え、友人との付き合いも広がる中で、一時の気の迷いが取り返しのつかない事態を招く可能性を常に孕んでいる。
今回の日本郵便の事例は、組織の規模や立場に関わらず、飲酒運転が起こりうるという現実を突きつけている。プロフェッショナルとしての自覚が求められるはずの社員でさえ、このような過ちを犯す。これは、私たち学生も決して例外ではないということを意味する。大学で学ぶ私たちは、将来社会を担う存在である。社会の一員として、そして何より自分自身の人生を守るために、飲酒運転撲滅への意識を徹底する必要がある。
特に、多くの学生がアルバイトで車の運転をすることもあるだろう。また、卒業後は運転する機会も増える。だからこそ、今のうちから「飲んだら乗らない」という鉄則を、自らの身体に刻み込む必要がある。アルコールには、判断力を鈍らせ、危険な行動へと駆り立てる恐ろしさがある。数杯のビール、たった一杯のワイン、それがどれほど危険な結果を招くか、私たちは想像力を働かせなければならない。
大学側にも、さらなる啓発活動を強く求めたい。単に規程で禁止するだけでなく、飲酒運転の恐ろしさを、より身近で、より具体的に伝える機会を設けるべきだ。被害者の実体験や、事故が残す傷跡の深さを知ることで、飲酒運転がいかに無責任で、いかに多くの人の人生を破壊する行為であるかを、学生一人ひとりが肌で感じ取ることが重要だ。大学のキャンパスを、飲酒運転ゼロの模範となるような環境にしていこうではないか。
私たちの未来は、私たちの選択にかかっている。飲酒運転は、自己中心的で無責任な行為であり、決して許されるものではない。友人が飲酒運転をしようとしている時、勇気を出して止めること。それが、私たちの社会を、そして私たち自身の未来を、より安全で安心なものにするための、最初の一歩となるはずだ。このニュースを機に、大学全体で、そして私たち学生一人ひとりが、飲酒運転撲滅に向けて、改めて決意を新たにしよう。
日本郵便、5月の業務中・通勤時の飲酒運転発生状況を発表 – 安全な社会を目指して,日本郵便
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