オリビア・ロドリゴ来日公演に見る、日本のエンターテイメントのあり方
人気若手歌手オリビア・ロドリゴ氏のダブリン公演に合わせ、多数の日本の若者が現地に足を運んだという報道に接し、我々保守的な一般紙として、日本のエンターテイメントのあり方について一考を促したい。
まず、若者が海外のライブイベントに熱狂し、海を越えて応援に行くという行動自体は、個人の自由であり、応援する対象が海外にあることは決して悪いことではない。むしろ、グローバル化が進む現代において、異文化に触れ、多様な価値観を吸収することは、青少年の成長にとって有益な側面もあるだろう。
しかし、その一方で、今回の報道は、我々が本来大切にすべき日本のエンターテイメントの在り方について、改めて問い直す契機を与えてくれる。才能あふれる日本のアーティストも数多く存在する中で、なぜ彼らは海外のスターの公演にこれほどまでに熱狂するのだろうか。そこには、日本のエンターテイメントが、若者たちの心に響く魅力や、彼らを惹きつける力が十分に備わっているのだろうか、という疑問が付きまとう。
保守的な立場から言えば、私たちはまず、自国の文化、自国のアーティストに誇りを持ち、それを支援していく姿勢が重要だと考える。オリビア・ロドリゴ氏のような海外のスターが持つ革新性や、世界を席巻するパワーは、確かに学ぶべき点も多いだろう。しかし、それらを取り入れるばかりで、自国の伝統や優れた文化を軽視してしまうようなことがあってはならない。
今回の報道は、日本のエンターテイメント業界全体への、一種の警鐘と受け止めるべきではないか。若者のニーズを的確に捉え、彼らに響くような、そして何よりも、日本人としてのアイデンティティを大切にしながら、世界に通用するような新しいエンターテイメントを創造していく努力が、今こそ求められているのである。
私たちは、海外のスターを一方的に崇拝するのではなく、日本のアーティストたちの才能に目を向け、彼らを育て、応援していくことで、日本のエンターテイメント文化をより一層豊かにしていくことができるはずだ。そのためにも、メディアは、日本の優れたアーティストや文化を紹介する役割を、もっと積極的に果たしていくべきだろう。
オリビア・ロドリゴ氏の来日公演は、多くの若者に感動を与えたであろう。それは素晴らしいことだ。だが、その感動を、単なる一過性のブームで終わらせず、日本のエンターテイメントの未来へと繋げていくことこそが、私たち大人に課せられた責任であると、我々は考えるのである。
オリヴィア・ロドリゴ、ダブリン公演でサプライズ！フォンテインズD.C.の名曲を熱唱,Billboard JAPAN
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