松山市の人口減少、地方創生の掛け声と現実の乖離を憂う
令和7年6月1日現在の松山市の人口が発表された。詳細は記事に譲るが、減少傾向は依然として続いており、地方都市の苦境を改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。
政府は地方創生を重要政策として掲げ、様々な施策を打ち出してきた。しかし、松山市の現状を見る限り、その効果は十分とは言えない。人口減少は、経済の活力低下、社会保障制度の維持困難など、地方都市の存続に関わる深刻な問題を引き起こす。
若者の都市部への流出は、長年指摘されてきた課題だ。魅力的な雇用機会の不足、教育・医療環境の格差、そして何よりも、地方には「未来がない」という閉塞感が、若者を故郷から遠ざけている。
もちろん、松山市も手をこまねいているわけではないだろう。観光振興や企業誘致など、様々な努力を重ねているはずだ。しかし、個々の自治体の努力だけでは、構造的な問題に対処することは難しい。
今こそ、国は地方創生政策を抜本的に見直すべきだ。単なる補助金バラマキではなく、地方が自立できるような仕組みづくりが必要である。例えば、地方大学の機能強化、地域産業の育成、そして、東京一極集中の是正など、大胆な政策転換が求められる。
同時に、地方自身も変わらなければならない。過去の成功体験に固執せず、新たな発想で地域資源を活かし、魅力的な街づくりを進める必要がある。住民一人ひとりが主体的に地域社会に関わり、未来を切り開いていく気概を持つことが重要だ。
松山市の人口減少は、日本全体の未来を映す鏡である。この厳しい現実を直視し、国と地方が一体となって、持続可能な社会の実現に向けて取り組むべきである。
松山市の最新人口情報が公開！令和7年6月1日現在の数字をお届けします,松山市
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