【社説】公明党の米価対策、「お米を守る」姿勢は評価するが、構造改革への視点も不可欠
公明党が、米価低迷への対策として国との連携を強化する方針を打ち出した。農業従事者の高齢化や後継者不足、消費者の食生活の変化など、米を取り巻く環境は厳しさを増しており、党が「お米を守る」という姿勢を示すことは評価できる。
しかし、今回の対策が、需要喚起や生産調整といった従来の延長線上にあるならば、根本的な問題解決には繋がらないのではないか。
日本の農業、特に米作りは、長年、手厚い保護政策によって支えられてきた。しかし、グローバル化の進展やTPPなどの自由貿易協定の発効により、国内市場は海外からの競争に晒されている。このような状況下で、単に価格を維持するだけの対策では、いずれ限界が来ることは明らかだ。
我々学生は、未来を担う世代として、日本の農業が持続可能であるために、より構造的な改革が必要だと考える。
具体的には、
- 生産性の向上: スマート農業の導入や品種改良などを通じて、少ない労働力でより多くの米を生産できる体制を構築すべきだ。
- 新たな需要の開拓: 米粉製品の開発や海外への輸出など、米の新たな可能性を追求し、需要を多様化させる必要がある。
- 担い手の育成: 若者が農業に魅力を感じ、積極的に参入できるような環境整備が不可欠だ。そのためには、安定した収入を確保できる仕組みや、魅力的なキャリアパスを示す必要がある。
公明党には、今回の対策を機に、これらの構造改革にも目を向け、長期的な視点に立った政策を推進することを期待する。
我々学生も、日本の農業の未来のために、積極的に意見を発信し、行動していく覚悟だ。消費者の立場から、国産米の魅力を再発見し、積極的に購入することで、米農家を応援したい。また、食育を通じて、次世代に米の重要性を伝え、米食文化を守り育てていく責任がある。
「お米を守る」というスローガンは素晴らしい。しかし、その実現のためには、従来の枠にとらわれない、大胆な発想と行動が求められる。公明党には、その先頭に立って、日本の農業の未来を切り開いていくことを強く望む。
公明党、お米を守るために国と力を合わせる！閣僚会議でコメ対策を話し合い,公明党
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