法務省、国際課事務補佐員募集に見る霞が関の危機と希望 – 多様性こそが国を強くする
法務省が国際課で事務補佐員を募集するという。一見、些細なニュースかもしれない。しかし、その背景にある霞が関の構造的な問題と、そこから見え隠れする微かな希望を見過ごすことはできない。
募集要項には「国際的な業務に関心のある方」「英語の能力」といった文言が並ぶ。グローバル化が叫ばれて久しい現代において、国際感覚を持つ人材の育成は喫緊の課題である。しかし、その担い手が正規の官僚ではなく、事務補佐員という非正規雇用である点に、私たちは強い危機感を覚える。
長年、霞が関は「東大法学部卒」という均質な集団によって構成されてきた。その閉鎖性は、硬直した政策決定、国民感覚との乖離、そして国際社会における日本のプレゼンス低下を招いたと言わざるを得ない。多様な価値観やバックグラウンドを持つ人材を排除し、特定のエリート層だけで国を動かす時代は、とうに終わっている。
今回の募集は、霞が関がようやくその問題に気づき始めた兆候と捉えることもできる。国際課という部署で、事務補佐員という形でではあるが、外部からの血を導入しようという試みは、評価されるべきだろう。
しかし、これはあくまで第一歩に過ぎない。真に必要なのは、正規採用における多様性の確保だ。学歴、性別、国籍、経験など、あらゆる面で多様な人材が、自由に意見を交わし、政策立案に貢献できる環境を整備する必要がある。
多様性こそが、組織を強くする。それは、企業だけでなく、国家にも当てはまる真理だ。法務省は、今回の事務補佐員募集を機に、霞が関全体の意識改革を主導すべきだ。そして、多様な人材が活躍できる開かれた霞が関こそが、閉塞感を打破し、日本の未来を切り拓く原動力となることを、強く訴えたい。
私たちは、法務省の今回の試みを注視し、その進捗を見守るとともに、多様性こそが国を強くするという信念に基づき、これからも霞が関の改革を訴え続けていく。
法務省で働くチャンス！国際課で事務補佐員を募集（2025年8月1日採用）,法務省
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