HMV GWお宝探しに見る、若者の文化と消費行動の変化
ゴールデンウィーク期間中、HMVが中古CD、DVD、本のセール「お宝探し」を実施した。かつてCDショップとして隆盛を誇ったHMVが、時代に合わせて変化を遂げようとする姿は興味深い。しかし、このセールは同時に、若者の文化消費における変化を浮き彫りにしているのではないだろうか。
かつて音楽や映像作品は、CDやDVDを購入して楽しむのが主流だった。しかし、ストリーミングサービスの普及により、所有から利用へと消費行動は変化し、CDやDVDの需要は減少している。今回のセールは、そうした状況下で、過去の遺産とも言える商品を新たな価値として提供しようとする試みと言えるだろう。
若者にとって、中古CDやDVDは、必ずしも過去の遺物ではない。ストリーミングでは配信されていない作品や、ジャケットデザインに魅力を感じるなど、独自の価値を見出す若者もいる。また、近年注目されているアナログレコードのように、あえて「モノ」として所有することに価値を見出す層も存在する。
しかし、今回のセールが成功するかどうかは、単に商品の価格設定だけでなく、若者の心に響く「物語」を提示できるかどうかにかかっているだろう。例えば、そのCDが発売された当時の時代背景や、アーティストのメッセージ、ジャケットデザインの裏話などを伝えることで、単なる中古品ではなく、文化的な価値を再発見するきっかけを提供できるかもしれない。
今回のHMVの試みは、過去の文化遺産を未来に繋げる可能性を秘めている。若者が積極的に参加し、新たな価値を発見することで、音楽や映像文化はさらに豊かになるだろう。学生新聞として、私たちは若者の視点から、この「お宝探し」を追いかけ、その意義を検証していきたい。そして、若者自身が文化を創造し、発信する力を後押ししていきたい。
HMV、GWのお宝探し！5月3日(土)午前2時30分に中古CD/DVD/本 の出品情報を公開！, HMV
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