観音寺市総合戦略推進会議に寄せて – 未来への羅針盤、市民一丸で舵を取れ
四国霊場第69番札所、観音寺を有する香川県観音寺市が、来るべき未来を見据え、総合戦略推進会議を発足させた。人口減少、高齢化という地方都市共通の課題に対し、地域資源を最大限に活用し、持続可能な発展を目指すという。その意気や良し、大いに期待したい。
しかしながら、戦略策定にあたっては、安易な経済成長や目先の利益に囚われることなく、地域の伝統文化、美しい自然、そして何よりも市民の生活を守るという視点を忘れてはならない。
近年、地方創生の名の下に、過度な観光開発や企業誘致が進められ、結果として地域固有の文化や景観が破壊され、住民の生活が脅かされる事例も少なくない。観音寺市においては、1300年以上の歴史を持つ観音寺の存在を深く認識し、その精神性を現代に活かす道を探るべきである。
また、高齢化対策においては、単なる福祉政策の拡充に留まらず、高齢者が地域社会において役割を持ち、生きがいを感じられるような仕組みづくりが不可欠だ。長年培ってきた知識や経験を次世代に伝え、地域文化の担い手として活躍できる場を提供することが重要となる。
総合戦略推進会議には、市役所関係者だけでなく、地域住民、企業関係者、学識経験者など、多様な視点を持つ人材が集結する。それぞれの知恵と経験を結集し、市民一人ひとりが主体的に未来を創造していくという気概を持って、議論を重ねていただきたい。
未来への羅針盤は、決して行政や専門家だけが握るものではない。市民一人ひとりが進むべき方向を見定め、力を合わせ、未来への舵を取る覚悟を持つことこそが、真の地方創生へと繋がる。
観音寺市の総合戦略推進会議が、地域再生のモデルケースとなることを、切に願うものである。
観音寺市の未来を一緒に創ろう！ 総合戦略推進会議の委員を大募集, 観音寺市
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