三重の農業に若き血潮を！未来を拓くリーダー育成に期待する
三重県が、次世代の農業を担うリーダー育成に乗り出した。「みえ農リーダースクール」の開講は、高齢化と後継者不足にあえぐ地方農業の現状を打破する起爆剤となることを期待したい。
地方創生が叫ばれて久しいが、その根幹をなすのは、地域経済を支える産業の活性化である。とりわけ、食料自給率の向上、耕作放棄地の解消といった課題を抱える農業は、その重要性を増している。しかし、現実は厳しい。高齢化による担い手不足、技術革新の遅れ、販路開拓の難しさなど、解決すべき問題は山積している。
「みえ農リーダースクール」では、経営力、技術力、そして地域を牽引するリーダーシップを兼ね備えた人材育成を目指すという。これは、単なる農業技術の伝承にとどまらず、グローバルな視点や経営感覚、そして地域社会との連携を重視した、新しい農業のあり方を模索する試みと言えるだろう。
期待したいのは、若きリーダーたちが、従来の慣習にとらわれず、革新的な発想で三重の農業に新たな風を吹き込んでくれることだ。AIやIoTといった最新技術の導入、新たな農産物の開発、販路の多角化、そして何よりも、地域社会との連携を深め、持続可能な農業モデルを構築してくれることを願う。
しかし、リーダー育成は、スタート地点に過ぎない。育成されたリーダーたちが、その能力を最大限に発揮できる環境を整備することが不可欠だ。行政は、資金面、技術面、販路開拓など、あらゆる面で支援を惜しむべきではない。また、地域社会全体で、若きリーダーたちの挑戦を支え、応援する機運を高める必要がある。
三重県が、このスクールを成功させ、全国に先駆けて農業再生のモデルケースとなることを期待する。そして、この取り組みが、全国の地方農業に希望の光を灯し、持続可能な社会の実現に貢献することを信じている。
（社説）
三重県の未来を担う農業リーダー誕生！「みえ農業版MBA養成塾」修了生＆入塾生が知事と熱い想いを語り合います！, 三重県
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