レジリエンスセッション：震災と未来の交差点で紡ぐ希望
能登半島地震から間もなく半年。未だ癒えぬ傷跡、そして避難生活を余儀なくされている方々の苦難を思うとき、私たちはいま一度、災害に対する備えと、その後の復興のあり方を深く見つめ直すべきである。
今月17日に開催された「レジリエンスセッション：震災と未来のこうべ博」は、まさにそのための重要な一歩となるだろう。震災の経験を未来への教訓とし、技術革新や地域社会の連携を通じて、より強靭な社会を築き上げていく。その理念は、私たち一人ひとりが共有し、行動に移すべきものである。
しかし、単なる技術革新やハード面の強化だけでは、真のレジリエンスは実現できない。被災者の心のケア、コミュニティの再構築、そして多様な価値観を尊重する社会こそが、災害に強い社会の基盤となる。
私たちは、過去の震災から多くの教訓を得てきたはずだ。しかし、その教訓は十分に活かされているだろうか。行政の縦割り、情報の伝達の遅れ、そして何よりも、被災者に寄り添う姿勢の欠如。これらの課題は、依然として克服されるべき課題として残されている。
今回のレジリエンスセッションが、これらの課題を克服し、新たな未来を切り拓くための議論の場となることを期待する。そして、その議論から生まれたアイデアを、具体的な政策として実現していくことが、私たちの責務である。
私たちは、能登半島の復興を他人事として捉えるべきではない。能登の苦難は、明日の私たちの姿かもしれない。だからこそ、能登の復興を支援し、そこから得られる教訓を、全国各地で活かしていくことが重要となる。
レジリエンスとは、単に災害に耐える力ではない。困難を乗り越え、より良い未来を創造する力である。私たちは、震災の経験を胸に刻み、未来への希望を紡ぎながら、レジリエンスの高い社会を築き上げていく。それが、私たちに課せられた使命である。
未来の子供たちに、安全で希望に満ちた社会を引き継ぐために、今こそ、私たち一人ひとりが行動を起こすべき時である。
「レジリエンスセッション 震災と未来のこうべ博」に神戸大学の練習船など参加, 神戸大学
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